セクハラ 職場の悩み

いまどきのセクシャルハラスメント事情~その背景・実態・対策~

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萩原 由紀

産業カウンセラー、第一種衛生管理者。 前夫との離婚をきっかけに、人材派遣業の世界へ飛び込んだインドア女。営業としてキャリアを積み支店管理者まで勤めたが、再婚を機に、自営業の夫を手伝うか自分のキャリアを追求するか迷い、思い切って退職。Webのスキルを学ぶ。現在は、ある組織に勤めシステム管理と衛生管理を兼任する傍ら、フリーランスとしても自宅で仕事をしている。
8212cd567cfaa59c31e2ddd5382f12d2_s労働局に寄せられる相談のうち、6割弱がセクハラ相談だということをご存知でしょうか?最近は「セクシャルハラスメント」という言葉も社会に浸透して、「やってはいけないこと」という認識が広がってきたように感じます。しかし、統計の数値を見る限り、件数はあまり減少していません。ここでは、性的嫌がらせが起きてしまう背景と実態、対策について迫りたいと思います。

セクシャルハラスメントの背景:存在する2つの原因

セクハラが発生する背景は、2つの原因があると言われています。

  • 性別によって役割分担があるという価値観
  • 上司と部下、先輩と後輩などという力関係

性別によって役割分担があるという価値観を持っていると、「結婚しない女性は不幸だ」「女のくせに総合職になるな」「来客にお茶を出すのは女性社員の仕事」と言ったような発言が出やすくなります。

また、上下の力関係が存在していると、低い評価をつけられるのではないか、仕事がやりづらくなくのではないかという恐れを抱き、被害者が拒否をしづらくなります。
反対に、行為者は「自分より目下の人間だから、多少のことはしても構わないだろう」という意識を持つこともあります。

日本は欧米と比較して、男女の役割分担の意識が強いと言われています。この文化的背景が変化しないと、セクハラはなかなか減らないでしょう。

では次に、セクハラの実態について見ていきたいと思います。

セクシャルハラスメントの実態:法律上で定義された2種類

セクハラは、男女雇用機会均等法において2種類に大別されています。

  • 性的関係を結ぶこととひきかえに利益を約束する「対価型」
  • ヌードポスターを職場に貼るなどの「環境型」

「対価型」は、行為者側が性的に満足するため、明確な意図をもって行っていることが多いでしょう。客観的にも、セクハラとして判定しやすいように思います。

一方、「環境型」については、個人の受け取り方によってかなり大きく左右されます。場合によっては、行為者が冗談のつもりだったり、場を和ませようとしているつもりであることも。

特に、男性は女性から触られて嫌がる人が少なく、女性は男性から触られることを嫌がる人が多い傾向にあります。こういった性別による「受け取り方の違い」を理解していないと、悪気がないのにトラブルに発展する可能性があります。

最近現れた「新型セクシャルハラスメント」

一般財団法人女性労働協会専務理事・昭和女子大学特命教授である福沢恵子氏の提言によると、上記の2分類のほかに、近年は「新型セクシャルハラスメント」が増えているそうです。

  • 性差別的な価値観から発生する「制裁型」
  • 自己中心的な思考と共感力・想像力の欠如を根底とする「妄想型」

「制裁型」とは、女性はこうあるべきという発言をし、「そこから外れた人を『指導』の名の下に抑圧するというもの」とされています。です。行為者は、「それを『教育』や『職場の秩序を守る』という感覚で行い、セクハラ行為をしているという自覚がまるでない」という特徴があります。

「妄想型」とは、「『彼女はきっと自分のことが好きに違いない』といった妄想を抱き、勘違いな行動に走るようなケース」とされています。
(引用元:環境型、対価型のほかに「制裁型」「妄想型」が!最近増えている新型セクハラの類型と、企業がとるべき対処&未然防止策

こういったケースがセクハラとして認識されてきたということは、それだけ「性的嫌がらせ」という価値観が成熟してきた証だと思います

行為に名称がつき、分類が増えることが、「体に直接触らなくてもセクハラになるのだ」ということを、理解するための第一歩になるでしょう。

セクシャルハラスメントへの対策は3つ

セクハラの被害を受けたときの選択肢は、下記3点があげられます。

  1. まずは行為に対して明確に拒否をする
  2. 企業の相談窓口や労働局へ相談する
  3. 裁判を起こす

(3)の裁判を起こすのは、企業に相談してもどうにもならなかったり、ストレスでうつになって休職してしまった場合などの最悪のケースでしょう。できれば、(1)または(2)の段階で解決したいものです。セクハラは企業の問題ですので、企業側に対応を求めることが大原則。会社が頼りにならない場合には、労働局へ相談しましょう。

また、セクハラの被害をきっかけに、転職を余儀なくされるケースもあります。

転職という選択をした場合には、次の職場で同様の被害にあわないよう、転職サービスを活用して情報収集することがおすすめです。セクハラは人同士のトラブルですから、100%の回避は難しいところですが、セクハラを放置するような会社かどうかは、社風について調べれば見えてくると思います。
同時に、選択肢を増やすため、転職前に新たなスキルの習得を目指しても良さそうです。

筆者がプログラミングを勉強したGeekGirlLaboというスクールでは、平行して女性専用の転職サービスを提供しています。女性の転職とIT技術習得に特化した、希少なスクールですので、ご紹介しておきます。女性のためのサービスですから、セクハラなどの男性に相談しにくいことも、こちらの転職サービスであれば話しやすいのではないかと思います。

さらに、IT業界ではいま、リモートワークという雇われながら自宅で仕事をするという雇用形態が導入されはじめています。

自宅で仕事をするという選択ができれば、女性でも長く仕事が続けやすいですよね。

初心者でいきなり目指すのはちょっと難しい雇用形態ですが、IT業界に就職してある程度経験を積んだ後、リモートワーク導入企業へ転職を目指すことは、理想の生き方を手に入れる上で有効な手段ではないでしょうか。

また、パソコンが普及した現在、ITスキルを身に付けて独立開業することも難しくなくなってきました。Web制作の技術を身に付け、思い切って独立することで、職場のセクハラからおさらばするということも一つの手段です。

前述のGeekGirlLaboでは、98,000円のWeb制作コースを受講して、スクールの転職サービスを利用して就職を決めれば、10万円のお祝い金が出るそうです。実質無料になるこのチャンス、利用してみても良いかも知れませんね。

セクハラがまだまだ減らない現在、少しでも働きやすい環境を目指して、女性側もキャリアを考える必要性がありそうです。

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